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(054010) 100V×5KGイングドライヤー H-100VーA
最小限のヒーター容量を持ち、保温器としての機能ばかりではなく可変温調型サーモスタットを取り付けることにより乾燥機のとしての能力を持たせたものであり、棒長により3~5㎏の溶接棒を約60分程度で所定の温度に上昇させる能力を持ち乾燥機としての機能を十分に有しております。
溶接棒の吸湿と乾燥について
溶接棒を大気中に放置すれば吸湿し、本来の性能が発揮できないばかりではなく、場合によっては大きな事故につながるような欠陥が発生する
こともあり、吸湿させないよう気を付けると同時に、吸湿したものは正しい乾燥を行い管理する必要があります。
被覆材の吸湿が諸性能にどのような影響を及ぼすかを知っておくことは、溶接棒の管理上必要なことです。まず溶接作業性については、以下の
ような変化が生じ特性が低下します。
(1) アークが不安定になり、スパッタが増加する。
(2) 溶け込みが深くなり、アンダカットが発生しやすい。
(3) スラグ被りが悪くなり、ビード外観が荒れる。
(4) スラグの剥離性が悪くなる。
次に溶接性に及ぼす影響についてみると、被覆系の種類を問わず、ピットやブローホールが発生しやすくなります。
また低水素系溶接棒においては、溶接金属中の水素量増加による割れの発生が懸念されるようになります。
このように溶接部の健全性に及ぼす吸湿の影響は非常に大きいものがあります。
溶接棒の吸湿限界は被覆材の吸湿がある量に達すれば再乾燥が必要となる限界値であり、低水素系溶接棒では溶接金属名の水素量、
非低水素溶接棒では主として溶接作業および耐ブローホール性の劣化許容限度をもとに設定されています。
溶接棒の乾燥温度は高すぎても低すぎても問題があります。温度が高すぎる場合には被覆材が変質しガス発生剤や脱酸剤が分解
または酸化し、その効果が失われます。また低すぎる場合には水分が十分に放出されないこととなります。
特に低水素溶接棒では適正乾燥温度以下で長時間の乾燥を行ってもほとんど効果がありませんので注意してください。
したがって溶接棒の乾燥温度、時間は標準乾燥条件を守ることが大切です。